ムービーアド Vol. 04 by 淀野菜美子
皆さん今日は。今回は映画の予告編についてお話ししたいと思います。皆さんは映画館に行った時、本編の始まる直前に流れる予告編を見て次回見る映画を決めた事はありませんか? 印刷媒体やネット上の映画情報サイトなどで興味のある映画を見つける方もたくさんいらっしゃると思いますが、映画館・テレビ・ネット上での予告編はやはりインパクトのある宣伝媒体として昔から注目を置かれています。
予告編の事をこちらではトレーラーと言います。ほとんどのトレーラーは劇場公開の約3ヶ月前からリリースされます。インハウス(配給会社もしくわプロダクション会社内)で編集されるトレーラーも多いですが、トレーラーハウスと呼ばれるトレーラー編集を専門で行う会社に外注される事も少なくありません。トレーラーには劇場公開まで公開されるティーザーと劇場公開後のシアトリカル、テレビ用にも15秒・30秒など放映時間で様々なバージョンがあります。
予告編で放映される内容は製作側、配給会社側からの制限がたくさんあります。内容をほとんど見せないものから、ほぼ結末の一部まで見せてしまっているものもあります。俳優などが有名スターである場合、その名前がトレーラーに出てくるだけで見込み客を増やす可能性は高いです。そういう場合、トレーラーは内容を見せるよりは、主役がどんな事をする映画なのかを伝える方が重視される傾向にあります。出演者が売り出し中な場合やコンセプトが人々に対するアピールポイントである場合は、よりストーリーの面白さに重心を置きますが、見せられる部分が少ない事がよくあります。
皆さんは、「予告編は面白かったのに、本編はそうでもなかったなあ」と思われた経験は無いでしょうか?トレーラーに含まれる内容はありすぎてもなさすぎてもいけません。限られた短い時間の中で、どれだけ興味を持ってもらうかというのは確かに需要なのですが、おいしいポイントだけを抜き出してトレーラーを作ってしまうと本編に含まれるほとんどの面白みを見せてしまいます。さじ加減が大事ですね。私の働いていた会社ではトレーラー編集が上手な人の事を「マジシャン」と呼んでいました。まさにその通りだなと思いました。
トレーラーを編集するときにもコンセプトが必要です。製作側、配給会社側からの制限も含めてマーケティング戦略をもとにそのコンセプトも練られます。しかし色んな相互作用があるのが映画の広告です。トレーラーのコンセプトを元に他の広告のコンセプトを作られる事もありますし、その逆もまた然りなのです。
私はよくアップルのサイトで近日公開予定や過去の映画のトレーラーをチェックします。
(http://www.apple.com/trailers/)
皆さんも、機会がありましたら次に予告編を観たらどんなコンセプトが隠されているのか、俳優を押し出しているのか、それとも内容が大事に見せているのか、予告編と本編の内容の違いについて気をつけて観てみてください。